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最近読書の楽しさを覚えた、つみきふみです。
ツイッターで読書垢の方がおすすめ教えてとの呟きをされていて、その返事にこの本をあげている方がおられました。
読書垢の方もその返事をされた方も全然知りません(ツイッターを彷徨っていたらたまたま見かけただけ)が、以前から気になっていた作家さんでした。
Kindleで検索するとUnlimitedに入っていたのでコレ幸いと読みました。
- 読んだから他人の感想が知りたい方
- どんな本か気になっている方
- 下手な読書感想文でもOKな方
表現力も語彙力も知識もない40代のぼんやり感想文です。後半ネタバレしてます。
ざっくりあらすじ
あらすじも知らずに読み始めた(雑すぎる)のですが、一気に引き込まれてしまいました。
ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。そこで見たのは巨匠ルソーの名作「夢」に酷似した絵。持ち主は正しく真贋判定した者にこの絵を譲ると告げ、手がかりとなる謎の古書を読ませる。リミットは7日間。ライバルは日本人研究者・早川織絵。ルソーとピカソ、二人の天才がカンヴァスに籠めた想いとは――。山本周五郎賞受賞作。
新潮社
2012年に出版された本。名前は存じ上げつつも1冊も今まで読んだことはなく今回はじめて知ったのですが女性の方で、キュレーターさんなのですね。そしてMoMAで実際に勤務されていたそうで、すごすぎます。
話は現代から始まり、過去の話にさかのぼります。そして7章からなる物語が展開され、そして現代に話は戻ります。
ざっくり感想
まずとても読みやすいです。美術ミステリといわれていて、美術に関する専門用語もたくさん出てきます。外国の絵画の話で登場人物もほとんどが外国人です。でもとても読みやすい!
作者が(フリーの)キュレーターという職業だからでしょうか、人に見せる・読ませるのがとても上手なのかもしれません。とにかく一気に引き込まれました(2回目)
時代が現代から過去に飛び、現実から物語へも飛びます。でもごっちゃにならないスッキリ整理された感じがします。職業柄?ムダのない体脂肪率が低そうな知的な文章…私の感想文ではとても表現できませんが爽やかです。
(何も知らずに読み始めた私は最初日本人が主人公かと思いましたがW主演的な扱いなのかな?)
ミステリに引き込まれる
謎が次々と現れてその展開のスピーディーさも小気味よいです。どんどん謎が出てきてもったいぶらずサクサク解決されて。
ミステリといってもあまり難しくないドラマティックな展開です。ラストもハッピーエンドですし。
読後のいいお話を読みたい方におすすめです。
ネタバレ感想
ここからはネタバレも含みつつの感想ですので、未読の方はご注意ください。
ざっくりです。
織絵が主人公かと思った。
次にその娘・真絵が主人公かと思った。なんか母と娘を取り巻く家族の話かと思って。全然そうじゃなかった、美術ミステリだった。
主人公は冴えない外見の外国人だった。でもどんどんかっこよく思えてきた。
いろんな陰謀?や欲望がどんどん渦巻いてきて美術って恐ろしいな…と思った。芸術って人を狂わせる。
読者に挑戦するミステリじゃないから簡単で、でも予想しやすくてワクワクするからどんどん読んじゃう。
作中の物語はそれを書いてる人がどんどん知識をつけてきた現れなのかな(文章が1章と2章では上手くなってるとティムが考えてる)
ドキドキしますね…。
クライマックスは出来過ぎ感あるけど外国の映画的で盛り上がるしめでたしで良い。
終章での織絵の娘・真絵のラストの一言でぐっと泣けた。
仲悪そうだったけどやっぱり親子なんだなって、全部伝わってる感じが良き。
死んでも生きている。そういう意味では創作する人って幸せだな。
そして家族の仲もなんかいい感じがした。
面白かった!
もうね…たまんないよね…実話だろ?って思っています。ほんとは本当の話なんでしょ?
作家の知識が身について、ピカソってあんまり好きじゃなかったんですが、美術館に今すぐ行きたくなりました。ルソーももっと興味をもって見ることができそうです。
美術館行きたーい!
これが最大の感想です。面白くて知的になれちゃう本でした。ごちそうさまでした。
余談:ずっとなぜか作者を「ハマダマハ」という回文みたいなお名前だと思い込んでいまして…この2日間入力しては変換が出ないと焦っていました。なぜそうなったんだ私。陳謝します。
余談2:BGMにはエレファントカシマシの「七色の虹の橋」をおすすめします。本を夫に勧めたらものすごく感動されたてついでに曲も勧めたら「映画化するならED曲はこれがいいね」と賛成をもらえたので、ぜひ!!
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他にも細野晴臣「夢十夜」など。ご参考になれば幸いです。
よい読書を!つみきでした。
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